富永家住宅主屋
富永家住宅は、豪農の館にふさわしく、田園風景が一望できる小高い山林の中にあります。
入口の杉並木を抜けると、どっしりとした茅葺屋根の住宅が落ち着いた佇まいを見せています。そして、京都の寺院を模したとされる枯山水の庭園は苔のみどりが美しく、また、庭園から眼下に広がる田園のかなたに借景の頸城連山が眺望できます。
明治16年(1883年)の火災後の建築とされ、主屋は、木造平屋建で茅葺き、母屋から中門と呼ばれる部分(玄関)が突き出す中門造の建物です。各部屋の天井は高く、柱や梁にケヤキなどが用いられています。囲炉裏やかまど、豪雪対策の窓の木の格子などに当時の生活をしのぶことができます。地元では屋号から「林富永邸」と呼び、親しまれています。
平成14年6月21日に旧三和村の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。