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木造一鎮倚像

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印刷用ページを表示する 掲載日:2021年3月9日更新

木造 一鎮倚像(画像)
椅子に腰かけた一鎮上人77歳の寿像

  • 名称:木造一鎮倚像
  • (名称ふりがな)もくぞういっちんいぞう
  • 指定:国指定文化財
  • 指定年月日:平成11年6月7日
  • 種別:彫刻
  • 地域:合併前上越市(高田区)
  • 所在地:上越市寺町2-11-12
  • 所有者等:称念寺

微証・伝来

 称念寺の開基とされる一鎮の倚像(椅子に腰かけた像)です。一鎮は越後国妻有庄(現在の十日町市)出身で時宗の開祖一遍(いっぺん)から数えて6代目の遊行上人(ゆぎょうしょうにん)です。
 各地で布教をし、京都迎称寺(一条道場)や尾道・西郷寺等を開いたと伝えられており、藤沢・清浄光寺で入滅しました。

 本像は像高120.8センチメートルで、檜を用いた寄木細工による等身の木彫像で、合掌する姿は時宗の上人像の特徴を示します。
 時宗の祖師像については、京都の長楽寺の重要文化財7件などが伝来していますが、倚像(椅子に腰かけた像)は類例がきわめて少なく、草履を履かせるように作られているのも注目できる点です。また、写実性豊かな頭部の表現や、衣文(えもん)の起伏を少なくした着衣の表現から、仏師運慶の技法を継承した京都七条仏所による制作と判断され、慶派の肖像彫刻として県内唯一の遺品でもあります。

 平成6年の修理の際に、像内から木札が発見され、文和3年(1354年)年に制作された、一鎮77歳の寿像であることがわかっています。また、「作 薗阿弥陀仏 入阿弥陀仏」という本像に関わった人物と推測される墨書が発見されました。
 本像は、彫刻史の価値とともに、今はない中世の越後府中文化を今に伝える貴重な逸品です。

 木造一鎮倚像は、平成4年2月19日に上越市の文化財、平成5年3月30日に新潟県の文化財に指定され、平成11年6月7日に国の文化財に指定されました。

このページに関するお問い合わせ先

上越市

〒943-8601 新潟県上越市木田1-1-3電話:025-526-5111Fax:025-526-6111

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