かつての境内地内にある、千手観音堂の石碑(1枚目)、地蔵菩薩(2枚目)
昭和27年寺院(朝日山観音寺)正覚寺に作成された額(3枚目)、角川村同行中らが奉納した釈迦涅槃図(4枚目)
千手観音堂は、越後国の横道12番札所でした。木曽義仲(1154~1184年)が北陸での平家との合戦の際に、この地に至った際、愛馬が歩みを拒んだため堂に立ち寄り深く参拝したとの伝承が残っています。
昭和30年代までは、毎年2月に「団子まき」、8月に「御施餓鬼」の祭りが行われ、釈迦涅槃図の掲出や奉納相撲等もあり、近郷近在からの参詣者で賑わったといいます。昭和27年には寺院(朝日山観音寺)に昇格し、その額が四辻町多目的研修センターに掲げられています。現在境内地にはお堂はなく、「千手観世音」の石碑や7体の石仏(地蔵菩薩)、石祠、歴代の尼僧の墓石等があります。かつては大きなお堂があったといわれ、それを物語る地名(堂の窪、堂南、堂の前など)が残っています。
本尊である千手観音像は、現在賞泉寺(安塚区安塚)に安置されています。また、集落内の世話人宅には、角川村同行中らが奉納した、高田極楽寺(現天崇寺)を導師として安永4年(1775年)に開眼供養された釈迦涅槃図(画師・表具師ともに高田の人)が保管されており、夏祭りなどにセンターで地域の人たちに公開されています。
四辻町町内会では、境内地の環境整備や、環境美化活動等の地域行事の折に、地域の方々にその歴史を伝えています。
四辻町町内会
わが四辻町は、昭和47年4月1日、四辻五ヶ字(角川、新屋敷、四辻、重川、角川古新田)が合併し誕生してから令和4年で50周年を迎えました。
この記念すべき年に「地域の宝」として「千手観音堂」、「新屋敷分教場跡」、「成就院跡」の3ヵ所が認定を受けました。
これを機に、「地域の宝」を子どもたちに伝えながら、「地域の宝」をよりどころして、地域が一体となり、保存、継承、まちづくりに努めていきたいと考えております。
3ヵ所とも歴史あるお宝で、現地にはいずれも説明看板が設置してありますので、悠久の歴史を感じることができます。ぜひ一度足を運んでみてはいかがですか。
「上越市「地域の宝」を認定しました」をご覧ください。