この像は、像高4.7センチの青銅製で、台座を含めて一鋳で造られています。右手を上げて手の平を前に向ける施無畏印(せむいいん)を結び、左手に薬壺をのせているので薬師如来と考えられます。像の頭や顔は大きめで衣文(えもん)の縦の線ははっきりとしています。丸顔ののどかな表情は、おおらかさもあり、また厳しさも兼ねているようです。鎌倉時代末期から南北朝時代の制作で、約200年前、直峰城跡から発見されたといわれています。
昭和56年1月10日に旧安塚町の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。