県文化財の山寺薬師三尊(指定名称は木造薬師如来坐像、木造釈迦如来坐像、木造阿弥陀如来坐像)を安置する薬師堂を中心とした境内地と薬師堂に向かう参道両脇の杉並木が史跡として指定されています。
山寺は、養老2年(714年)に行基によって丈ヶ山(標高571.6メートル)に開山されたと伝えられており、その後、裸形上人や越後国司によって寺基が整備され、往時は山寺五山、あるいは山寺三千坊とその繁栄をうたわれたと伝えられています。
その後、嘉応年間(1169年~1171年)に兵火により伽藍が灰燼に帰しましたが、応永年間(1394年~1428年)に三善讃阿によって山寺五山のひとつ乙宝寺の跡地に寄進されたのが現在の薬師三尊であるといわれています。
また、境内の東側に「延命泉」と呼ばれる湧水があり、新潟県百名水にも選ばれています。
昭和53年9月25日に旧板倉町の文化財に、平成19年6月1日に上越市文化財に指定されています。