高田区に移住された曽山愛さんから、移住のきっかけや現在の生活の様子をお聞きしました。
曽山さん夫妻はともに地方出身であり、東京で結婚した時から「子育ては田舎でできるといいよね」と夢のような話として夫婦でしていたそうです。
コロナ禍で強制的に出社禁止となり、リモートワークが続くようになりましたが、Uターンは考えておらず、また夫が出社して勤務したいタイプだったので、出社ありの会社で働く以上は、関東で生活していくのだろうと思っていたとのことです。
「子どもと一緒に帰省し、地元で過ごす時間は、公園などの身近な自然が貴重だと感じられ、田舎暮らしを考えるきっかけとなりました。ですが、雪のある新潟は、移住地としては積極的に考えておらず、静岡などの関東から近い、温暖な場所を候補として考えていました」と話されていました。
考えが変わったのは、2人目の妊娠時。当時、慶太さんは通勤に1時間かけて出社しており、朝子どもが起きる前に出かけ、帰ってくるのは夜の8,9時。愛さんは、この状態のままワンオペで2人の子どもの面倒を見るのは、現実的ではないと思い始めたそうです。大変な思いをしながら育児をするより、楽しんで育児をした方がよいのではないかと夫婦で話し合いを重ねていたある日、慶太さんが意を決して、「育児中心に考えよう。移住先は実家がある新潟にしよう。自分は転職活動をしてリモートで働ける仕事につく。」と言ってくれたことでUターンが実現したそうです。
「私は子ども時代に、祖父母と同居していて、「みんなで子育て」するという想いが根底にあったので、「こんな孤独な子育ては嫌だ」と思っていました。都会にいたらワンオペは当たり前なのかもしれませんが、私はみんなで楽しく子育てしたい。せっかくこんなにかわいい子どもがいるのに、かわいがる人がいない。そんなことを思っていた私は当時ピリピリしていたと思います。」と話す愛さん。
慶太さんも田舎暮らしで、家族みんなの中で育ってきたので、ゆとりのある田舎暮らしの中で子どもに手をかけたい、お世話をしたいという想いは夫婦で一致していたそうです。「上越へのUターンに至るまで、夫は私からのプレッシャーを感じていたかもしれませんが、新潟に戻ってきたい想いが現実になったのは夫のおかげです。」と話し、聞いているこちらにも慶太さんへの感謝の気持ちが伝わってきました。
「市民交流施設高田城址公園オーレンプラザの一時預かりは、自分時間を作る時や慣らし保育的な使い方をしています。このほか、市内の幼稚園や保育園などで開かれ、入園前の親子が遊びの場として利用できる子育て広場には、週2回ほど行っています。内容がとても充実していて、毎回10組くらいの親子が参加しています。親も楽しめますし、何よりもスケジュールが決まっているので、とても助かっています。上越の子育て広場、オーレンプラザは充実度がすごいです。以前住んでいた場所では考えられませんでした。」と話され、子育てを中心とした生活が充実している様子でした。
「休日は実家で妹の子どもたちと遊ぶこともありますし、上越市立水族博物館うみがたりの年間パスポートを買ったので、週1回くらいの頻度で行っています。子どもたちはイルカが大好きになりました。館内を歩くのにも良いコースで、一周回って散歩して、イルカを見て過ごしています。」と話し、休日も楽しく過ごしている様子でした。
「上越には雪が降りますが、私たちは雪が大変だから住めないとはなりませんでした。住んでみると、雪の苦労を上回る良さがあると思っています。特にまち全体が子育てサポートをしてくれている実感もあり、おかげで心のゆとりが増え、子どもたちと楽しい時間を過ごせています。東京と上越での子育ての違いを感じていますし、子育て世帯にはオススメの場所です。」と笑顔で話をされており、上越市の子育て環境を魅力的に感じていただいていることが分かるインタビューとなりました。