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生誕110年 齋藤三郎展

印刷用ページを表示する 掲載日:2023年6月25日更新

齋藤三郎展ポスター(画像)

「生誕110年 齋藤三郎展」チラシ [PDFファイル/2.1MB]

生誕110年 齋藤三郎展

 上越市ゆかりの陶芸家・齋藤三郎の生誕110年を記念し、その芸術を回顧する展覧会を開催します。

 齋藤三郎(号・陶齋)は1913年(大正2年)、栃尾町(現・長岡市)の商家の三男として生まれました。18歳の時、縁あって京都の近藤悠三に入門、作陶の道に入ります。その後、富本憲吉に師事し、師に随行して九谷の北出塔次郎の窯に滞在し色絵の技術を学びました。優れた二人の陶芸家に学び、高い技術を身に付けた三郎は、1938年(昭和13年)から約3年にわたって、寿屋(現・サントリーホールディングス株式会社)の寿山窯で作陶活動を行います。その後、藤沢に転居しますが、まもなく応召し中国へと出征しました。

 1946年(昭和21年)に復員し、三郎は兄が住職をしていた高田の久昌寺に身を寄せます。やがて寺の裏に窯を築き、再び作陶を始めました。三郎は二人の師から大きな影響を受けながらも、独自の作風を求め、昭和20年代から多彩な作風を展開していきます。白磁、染付、色絵、辰砂(しんしゃ)、鉄絵など、常に新しい形や技法、釉薬(ゆうやく)を試し、日常の写生から独自の文様を作り出していきました。また、高田の人々や疎開してきた文人・芸術家との交流も作品に深みを与えました。味わい深い絵付けや色合い、おおらかで温かみのある造形が多くの人々から愛され、今に至っています。

 この展覧会では、齋藤三郎が生み出した芸術について時代を追って紹介します。

会期

2023年(令和5年)7月15日(土曜日)~10月9日(月曜日・祝日)

開館時間

午前9時~午後5時

休館日

月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)、祝日の翌日

(注)8月12日(土曜日)、8月14日(月曜日)、9月24日(日曜日)は開館

入館料

入館料
区分 個人

団体(20名以上)

一般 510円 410円
小中高生 260円 210円

(注)幼児及び上越市内の学校に通う小学生・中学生は無料

(注)障がい者手帳、ミライロID提示により半額
   身体障害者手帳(1~3級)・療育手帳(A)の場合、介助者1名も半額となります

(注)年間入館券、市内施設の共通入館券でも入館できます

本展だけのお得な割引

着物割

着物や浴衣で来館された方は団体料金で入館できます。

さぶろうさん割

名前が「さぶろう」の方は身分証提示で無料で入館できます。

樹下美術館との相互割引
  • 本展会期中、樹下美術館で配布する割引券と引き換えに、当館に1回限り団体料金にて入館できます。
  • 当館で配布する割引券と引き換えに、樹下美術館の入館料が100円引きになります。
樹下美術館

住所:新潟県上越市頸城区城野腰451番地

開館時間:午前10時~午後5時

休館日:水曜日

詳細は、樹下美術館のホームページ(外部リンク)<外部リンク>をご確認ください。

展示構成

第1章 修業時代 1943年(昭和18年)まで

 1913年(大正2年)、齋藤三郎は新潟県栃尾(とちお)町(現・長岡市)滝之下町に商家を営む父・馬吉、母・キヨの8人兄弟の7番目の子として生まれました。1926年(大正15年)、刈谷田川氾濫による水害で母を亡くした三郎は、父も既に亡くなっていたため親戚の家に預けられました。高校卒業後は、兄・泰三の勧めで京都の陶芸家・近藤悠三に入門、作陶の道に入りました。その後は東京・祖師谷(そしがや)の富本憲吉のもとで修業を続けます。修業を終えた後、1938年(昭和13年)から約3年間、兵庫県宝塚市にある寿屋(現・サントリーホールディングス株式会社)社長・鳥井信治郎が営む寿山窯(じゅざんがま)で働き始めます。1941年(昭和16年)には陶芸家として独立し、神奈川県藤沢市鵠沼(くげぬま)で作陶を始めました。しかし、時代の波に翻弄され、1943年(昭和18年)6月に応召、中国へと出征していきました。

 この章では、陶芸を志した修業時代について、資料と作品でたどります。

展示作品(一部)

齋藤三郎 呉須掻落牡丹文瓶(画像)
齋藤三郎「呉須掻落牡丹文瓶」(新潟県立近代美術館・万代島美術館蔵)

第2章 高田築窯 昭和20年代 

 1943年(昭和18年)に中国へ出征しけがを負った三郎は、1946年(昭和21年)に復員、兄の泰三が住職をしていた高田市(現・上越市)の久昌寺に家族とともに身を寄せました。やがて寺の裏に窯を築き、再び作陶を始めます。三郎は湯呑や急須などの日用雑器を作りながらも、高田別院の報恩講(通称・おたや)で楽焼の店を出し、映画館の看板を描いて糊口(ここう)をしのぐこともあったようです。そんな三郎の作陶を支えたのは、頒布会を開いて作品を買ったり、窯焚きを手伝ったりした地元の支援者たちでした。またその頃、東京から疎開していた小田嶽夫(たけお)や堀口大學(だいがく)、濱谷浩(はまやひろし)らの芸術家や作家たちと交流を深める中で、自らの芸術を高めていきました。

 この章では、疎開してきた作家や地元の人々との交流を示す資料や交流から生まれた作品を紹介します。

展示作品(一部)

齋藤三郎 土焼赤絵掻落柘榴文壺(画像)
齋藤三郎「土焼赤絵掻落柘榴文壺」(樹下美術館蔵)

第3章 泥裏珠光 昭和30年代~昭和56年

 1951年(昭和26年)、以前から交流のあった會津八一が三郎の窯を初めて訪れます。八一は三郎の陶芸家としての腕と人柄を気に入り、翌年、「泥裏珠光(でいりじゅこう)」の号を贈りました。この後は少しずつ陶芸家としての評価が高まり、旺盛に制作活動を展開していきました。壺や皿、茶道具や文具などの多彩な器種を作り、染付、色絵、白磁、鉄絵、金彩などの装飾技法においても豊かなバリエーションが見られます。

 制作活動の他に特筆すべきは、地域の文化活動への関わりが挙げられます。1953年(昭和28年)から25年間、新潟大学教育学部高田分校で非常勤講師として工芸の指導にあたりました。また、高田文化協会理事としての活動や文化展の開催など、多方面にわたり活躍しています。

 1981年(昭和56年)、68歳で死去するまで高田で作陶を続け、中央の公募展には出品せず、個展を中心に作品を発表しました。

 この章では、昭和30年代から亡くなるまでの多彩な作品を一堂に展示します。

展示作品(一部)

   齋藤三郎 色絵椿文大壺(画像)

齋藤三郎「色絵椿文大壺」(個人蔵)

第4章 生き続ける芸術 書画とデザイン 二代陶齋の仕事

 齋藤三郎作品の魅力の一つに味わい深いタッチで描かれた絵があります。雪国で生まれ育った三郎ならではの感性で描かれた椿や唐辛子、蕨などのモティーフは写生をもとに意匠化され、焼き物の絵付けに留まらず書画やデザインの世界へと展開していきます。三郎と親交のあった人々を中心に地元企業から依頼を受け、和菓子屋、骨董屋、寿司屋の包装紙から割烹料理屋の敷き紙、ワインラベルのデザインに至るまで様々な業種のものを手掛けました。

 齋藤三郎の次男・齋藤尚明は大学卒業後、陶芸の道に進むため、京都で竹中浩のもと6年間修業に励みました。その後、郷里へ戻って2000年(平成12年)に「二代陶齋」を襲名し、新潟三越など各地で個展を開催し、2022年(令和4年)には作陶生活50年を迎え、現在も精力的に制作を続けています。

 この章では、齋藤三郎の書画や包装紙やワインラベルのデザインなど、上越に残る齋藤三郎デザインを展示するとともに、二代陶齋・齋藤尚明の作品を紹介します。

展示作品(一部)

齋藤尚明「色絵唐辛子文壺」(画像)

齋藤尚明「色絵唐辛子文壺」(個人蔵)

会期中のイベント

会期中、様々なイベントを開催いたします。
申し込み不要なものもありますので、お気軽にご参加ください。

リレー・トーク「齋藤三郎、人と芸術」

  • 日時:1回目 7月17日(月曜日・祝日) 2回目 9月9日(土曜日) 午後2時~午後3時
  • 会場:企画展示室
  • 講師:1回目 齋藤尚明氏(二代陶齋)、2回目 杉田玄氏(樹下美術館館長・医師)
  • 対象:どなたでも(申し込み不要)
  • 料金:無料(別に入館料が必要です)
  • 内容:齋藤三郎の人となりや芸術について作品を見ながら語っていただきます。

タッチ&トーク

  • 日時:7月22日(土曜日)、8月20日(日曜日)、9月16日(土曜日)午後2時~午後3時
  • 会場:企画展示室
  • 対象:どなたでも(申し込み不要)
  • 料金:無料(別に入館料が必要です)
  • 内容:作品を鑑賞した後、実際に作品に触れてその魅力を感じます。

美術館で夏やすみ

  • 日時:8月5日(土曜日)午前10時~午後3時30分(材料がなくなり次第終了)
    (注)午前9時から整理券を配布します。
  • 会場:小林古径美術館
  • 対象:どなたでも(申し込み不要)
  • 料金:材料費(別に入館料が必要です)

1 親子deなぞ解き「三郎さんの模様をさがせ」

  • 時間:1回目 午前11時~ 2回目 午後2時~
  • 対象:小学生対象(各回先着親子10組)
  • 料金:無料(別に入館料が必要です)

2 ミニワークショップ「小さな植木鉢作り」

  • 時間:1回目:午前10時~ 2回目:午前11時~ 3回目:午後1時~ 4回目:午後2時~ 5回目:午後3時~   
  • 対象:どなたでも(申し込み不要、各回先着10名)
  • 料金:300円(別に入館料が必要です)
  • 内容:焼かない粘土でオリジナル植木鉢を作ります。

3 「風鈴街道in美術館」

  • 時間:1回目:午前10時30分~ 2回目:午前11時30分~ 3回目:午後1時30分~ 4回目:午後2時30分
  • 対象:どなたでも(申し込み不要、各回先着10名)
  • 料金:300円(別に入館料が必要です)
  • 内容:ガラス風鈴をカラーシートで飾ります。