八坂神社社殿の基壇は笏谷石です。(1枚目)泉蔵院の笏谷石の六地蔵(2枚目)、五智国分寺養老爺清水の縁石も笏谷石(3枚目)
笏谷石の居多神社北参道の鳥居(4枚目)、藍商人が寄進した手水石(5枚目)、尾道の石工が作った琴平神社の石灯籠(6枚目)
江戸時代、河村瑞賢によって整備された、北海道、東北、北陸と西日本を結ぶ西回り航路は経済の大動脈であり、この航路を利用した商船は北前船と呼ばれました。
かつての直江津 「今町湊」は高田藩の外港として、北前船が寄港し、各地の湊から運ばれてきた塩や砂糖、茶、塩魚、染料である藍玉、陶磁器、着物等を城下町高田や頸城郡内、信濃へ運び出すための受入港として、また、高田平野や周辺の山間部と信濃の産物である米や大豆、小豆、麦等の積出港としても様々な物資が行き交い、町には廻船問屋(かいせんどんや)、船乗りたちが泊まる船宿、遊郭などが軒を連ねるなど大変な賑わいをみせ、この地域の発展を支えました。
現在の直江津には北前船がもたらした笏谷石(しゃくだにいし)や御影石(みかげいし)等が町なかに見られます。
北前船の船頭や直江津の廻船業者などの信仰を集めた八坂神社の社殿の土台は笏谷石です。また、参道は御影石で尾道(広島県)の石工作の鳥居や筑前(福岡県)銘のある狛犬があります。琴平神社にも尾道の石工作の石灯籠があります。
笏谷石は、福井県福井市の足羽山一帯で採掘された石で、北前船により、日本海側の各港町に運ばれました。
また、北前船の航海は大変危険を伴うことから、航海の安全や商売繁盛を祈願して奉納されたものもあります。
荒川橋近くにある、住吉神社の境内には阿波(徳島県)の藍商人が奉納した灯籠や手水石があります。
直江津の町並みは平成30年に上越市が追加認定された日本遺産「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間(北前船寄港地・船主集落)」の構成文化財です。
まちおこし直江津
歴史的、文化的側面から地域の活性化やまちづくりに取り組んでいます。
わたしたち「まちおこし直江津」は、江戸時代の直江津今町に海産物の販売権を復権させた福永十三郎さんを称える四十物祭りを毎年開催、小中学生のためのガイドブック「なおえつものがたり」の制作や、ライオン像のある館(管理)を拠点に北前船のまちを歩く、まち歩きのガイドなどを行っています。
このような活動を通して地域の歴史や文化を再発見し、そこから地域を少しでも元気にしたいと考えています。
まちおこし直江津が作成した北前船がはこんだものマップを紹介します。
「上越市「地域の宝」を認定しました。」をご覧ください。