「祈りの心象 柴田長俊展」展覧会チラシ [PDFファイル/1.44MB]
昭和24年上越市に生まれた柴田は、高校時代に柳田國男を耽読し、民俗学に興味をもち、学生時代からインドやネパール、イラクを訪れ、その土地に根付く人々の生と死に関する信仰や祈りの姿を取材しました。昭和51年に多摩美術大学大学院を修了すると第3回創画展に初入選にして創画会賞を受賞し、昭和63年に39歳で創画会会員に推挙されました。以降、柴田は創画会を中心に活動し、人間の生と死、中世ヨーロッパの「巡礼の道」、故郷・上越の自然風景など、生涯を通じて「祈りの風景」を描いてきました。
柴田は日本画家として活躍するほか、ステンドグラスのデザインを行うなど、令和4年1月に72歳でなくなるまで多彩な創作活動を行いました。ステンドグラス作品は上越妙高駅を始めとする市内の公共施設に設置され、今も多くの方から親しまれています。
本展覧会では、当館コレクションを中心として日本画及びステンドグラス作品を展示し、柴田に内在する「祈りの心象」を紹介します。
令和6年3月23日(土曜日)~6月23日(日曜日)
月曜日及び祝日の翌日
(注)観桜会期間中(3月29日~4月14日)及びゴールデンウィーク期間は無休
午前9時~午後5時
(注)4月1日~4月14日は午後7時まで延長開館
区分 | 個人 | 団体 | 障がい者手帳をお持ちの方と 介助者1名 |
年間入館券 | 5館共通入館券 |
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一般 | 510円 | 410円 | 260円 | 1,500円 | 1,000円 |
高校生 | 260円 | 210円 | 130円 | 700円 | 500円 |
小学生・中学生 (市外) | 260円 | 210円 | 130円 | 700円 | 450円 |
(注)5館共通券など、ほかの割引との併用はできません。
以下のいずれかに該当する方の入館料が半額となります。
(注)5館共通券など、ほかの割引との併用はできません。
以下のいずれかに該当する方の引率者・付き添い・介助職員について、入館料が無料となります。
高校時代から柳田國男を耽読し、民俗学に興味を持った柴田長俊はインドやネパール、イラクなどを訪れ、その土地に根付く人々の生と死に関する信仰や祈りの姿を取材しました。多摩美術大学大学院修了の年には創画展初入選にして創画会賞を受賞し、画壇での地位を築きました。その後も創画会を中心に活躍し、人間の生と死をテーマとした作品や「巡礼の道」と題した中世ヨーロッパの祈りの姿などを描きました。
本章では各地を旅して感じた人間の生と死、信仰や巡礼などの取材から感じた柴田の心象風景を描いた作品を展示します。
(左)「天境」昭和62年、当館蔵 (右)「星の夜星への旅」平成9年、当館蔵
民俗学的見地からヨーロッパや中東を訪れて祈りの風景を描いてきた柴田は、故郷である上越の風景にも目を向けます。子どもの頃から見慣れた山や雪の風景にも自然に対する畏敬の念や自然信仰という「祈り」を感じます。柴田は平成13年から4年間にわたって上越の四季を描き、「久比岐野十二景」が完成します。本作は柴田の故郷への想いを込めた「連作叙景詩」ともいうべき作品であり、そこには上越の風土に内在する自然への祈りが感じられます。
本章では12作品からなる「久比岐野十二景」を柴田の言葉とともに展示します。四季折々の上越の風景とともに、故郷に対する柴田の心の光景を感じてください。
(左)寒月「久比岐野十二景」2月、当館蔵、(右)翼雲「久比岐野十二景」5月、当館蔵
柴田は日本画作品のほかステンドグラス作品のデザインも手掛けました。旧上越観光物産センターや雁木通りプラザ、高田駅、上越妙高駅など市内の公共施設に設置され、市民に広く親しまれています。柴田はステンドグラスについて、「日本画にはない透明感があり、個々のガラスに手吹きをした人の想いが込められている」と語っています。このガラスを組立てることによって、光をデザインし、ステンドグラス作品を透過した光が豊かな表情をみせてくれます。
ここでは参考出品としてステンドグラス作品「遊動」と「森の贈り物」を展示するとともに、市内各施設に設置された柴田のステンドグラス作品を画像で紹介します。
「遊動」平成9年、当館蔵
申し込み不要、参加費無料(要入館料)です。