
生誕100年舟見倹二ストライプの彼方へ(チラシ) [PDFファイル/3.15MB]
上越市出身の美術家・舟見倹二(ふなみけんじ)の芸術を回顧する公立美術館で初の展覧会を開催します。
美術家・舟見倹二は1925年(大正14)、高田市(現・上越市)に生まれました。新潟県立高田商工学校工芸科を戦時のため繰り上げ卒業すると、群馬県の中島飛行機に勤務します。終戦後は帰郷して高校の教員となるも、絵を描きたい気持ちが抑えられず、東京藝術大学工芸計画部に内地留学をし、一流の作家たちから大いに影響を受けました。その後、高田で教員を続けながら作品制作に励み、個展や公募展に油絵を出品し始めます。やがて作品は油絵から版画(シルクスクリーン)へ、そしてBOXARTなどの立体作品へと展開していきました。中でもシルクスクリーン作品は1975年(昭和50)頃から制作を開始し、リュブリャナ国際版画ビエンナーレなどの海外のコンクールにも出品し高い評価を受けています。2020年(令和2)に95歳で亡くなるまで、美術家として上越を拠点に旺盛に活動を展開しました。
本展では、美術家・舟見倹二の多彩な制作活動の軌跡をたどります。
舟見倹二、今井美術館にて(2009年、84歳)写真:外山文彦
イベントの情報はこちらをご覧ください。
2026年(令和8年)3月20日(金曜日・祝日)~6月21日(日曜日)
月曜日(3月20日、5月4日は開館)、5月7日(木曜日)
(注)観桜会期間中(4月3日(金曜日)~4月19日(日曜日))は開館
午前9時~午後5時
(注)4月3日(金曜日)~4月19日(日曜日)は午後7時まで開館
| 区分 | 個人 | 団体および 20%減免対象者 |
50%減免対象者 | 年間入館券 | 5館共通入館券 |
|---|---|---|---|---|---|
| 一般 | 510円 | 410円 | 260円 | 1,500円 | 1,000円 |
| 高校生 | 260円 | 210円 | 130円 | 700円 | 500円 |
| 小学生・中学生 (市外) | 260円 | 210円 | 130円 | 700円 | 450円 |
以下のいずれかに該当する方の入館料が20%引きとなります。
(注)5館共通券など、ほかの割引との併用はできません。
以下のいずれかに該当する方の入館料が50%引きとなります。
(注)5館共通券など、ほかの割引との併用はできません。
以下のいずれかに該当する方の入館料が無料となります。
観桜会期間中の4月3日(金曜日)~4月19日(日曜日)は、高田城址公園付近の交通規制があり、美術館駐車場は使用できません。
駐車場については、誘導員の指示に従ってくだい。
舟見倹二は1925年(大正14年)に高田市で生まれました。父親が陸軍将校の社交場である「高田偕行社(たかだかいこうしゃ)」の舎監を務めていたため、一家は西洋建築である偕行社に住んでいました。また、少年時代に高田練兵場で複葉機に乗った体験から、模型飛行機作りに夢中になります。こうした子ども時代の体験が、舟見を美術やものづくりの道へと進ませるきっかけとなりました。
戦争のため高田商工学校を17歳で繰り上げ卒業すると、舟見は群馬県の中島飛行機株式会社に就職します。空襲に見舞われながらも生き延び、終戦後は故郷・高田へ戻りました。教員の職を得て働き始めましたが、「絵を描きたい」気持ちが抑えられず、やがて東京藝術大学に内地留学を果たします。油絵作品は人物や風景を描いた具象絵画から、円弧やストライプなどのかたちを変容させた抽象表現へと変化していきました。自由美術展や主体展に発表をし始め、舟見は作家としてのスタートを切ったのです

舟見倹二「ほくりく」1959年、個人蔵

舟見倹二「空間」1969年、個人蔵
舟見の制作歴の中で主軸となるのは、1970年代、40歳の頃に始めたシルクスクリーン版画でした。緻密な計算のもとに版を作り、平面の中に抽象的な形を反復・反転させ、空間の広がりを生み出す「space(空間)」シリーズとして発表しました。やがて形は「ストライプ」へと展開し、抒情性(じょじょうせい)、物語性を排除した、無機質なモノトーンの抽象世界に変容していきます。
「作品そのものが自立した存在であり、その作品と対峙することは自分自身をみつめ直す営みなのだ」と舟見は語っています。やがて幾何学的なかたちは自由度を増し、鮮やかな色彩とグラデーションが加わり、版をひっかくスクラッチ技法や、異素材を組み合わせたコラージュなど、版画表現は広がっていきました。国内の公募展のみならず、リュブリャナ国際版画ビエンナーレ展をはじめとする海外の版画コンクールに出品し、そこで目にした現代版画の動向に大きな影響を受けました。
版画制作は晩年まで続き、各地で個展やグループ展を開催するなど、旺盛な制作活動を展開しました。

舟見倹二「the series of space`85F-2」1985年、個人蔵

舟見倹二「the series of space`05B-2」2005年、個人蔵
BOXART(ボックスアート)の制作は、2001年(平成13)に新潟市美術館で開催された「BOX ART展」を見たことが契機となり、76歳の時から始まります。30センチ四方の箱の中には、軍人だった父が遺した銃弾や高田偕行社の遺品、昭和初期の切手など、過ぎ去った日々の記憶が閉じ込められています。
舟見は、「箱に封印されたものを他者と交信するために、未来に向かって解放するのだ」と語っています。舟見の立体作品でもう一つ注目すべきものが、木工クラフトです。中でも高台鉢は、舟見自身が「きのこぐもシリーズ」と名づけたように、原子爆弾のきのこ雲を想起させるような造形が特徴です。色の違う木材を何層も重ね、ストライプ模様を入れ込んだ作品もあり、ストライプへの強い思いが感じられます。晩年に手がけたBOXARTやクラフトには、無機質な抽象版画の世界とは違い、鑑賞者の身体感覚や感情に直接訴えかける有機的な世界が広がっています。

舟見倹二「涸れた時計」2003年、個人蔵

舟見倹二《高台鉢》1955年頃、個人蔵
展覧会に合わせ、さまざまなイベントを開催します。お気軽にご参加ください。
複数回イベントに参加する方は年間パスポート(一般1,500円)がお得です。
(注)状況により、イベントの日程・内容の変更や、開催が中止になる場合があります。
展覧会のみどころや作品の魅力について解説します。
緑あふれる庭園と登録有形文化財・小林古径邸をめぐります
スライドを使って作品の変遷や魅力について解説します。
「国際博物館の日」を記念し、入館料が無料になります。
日時:5月17日(日曜日)終日
会期中に、展示作品の写真とともに「#小林古径記念美術館」「#舟見倹二」「#ストライプ」タグのいずれかを付けて、Instagram、X、Facebookに投稿し、その投稿画面を提示した方に美術館オリジナルグッズをプレゼントします。(グッズがなくなり次第終了)
イベントの申し込み開始日時より、電話・メールにて先着順で受け付けます。イベント名、氏名、電話番号、学校名・学年を明記してください。
メールアドレス:kokei-koza@city.joetsu.lg.jp(迷惑メール防止のため@を全角にしています。メール送信時は@を半角にしてください)
申し込み開始日時:令和8年4月21日(火曜日)午前9時から先着順
シルクスクリーン版画で小さな作品を作ります。