
上越地方に暮らす人々は、古くから雪と向き合いながら生きてきました。当館が建つ高田地区は、江戸時代、「この下に高田あり」と記した高札が立てられたほどの豪雪地帯です。深い雪は、ときに災害となり、人々の生活に大きな苦難をもたらしてきました。しかしその一方で、家の前に庇を張り出した「雁木(がんぎ)」や、食料を保存するための「雪室(ゆきむろ)」など、雪と共に生きるための知恵や工夫が育まれ、今もこの地に大切に受け継がれています。
上越ゆかりの芸術家たちの中には、厳しい雪国での暮らしをありのままに表現した者もいれば、雪に覆われた世界の美しさや雄大さに心を寄せ、それを芸術表現へと昇華させた者もいます。本展では、絵画作品のみならず、写真や彫刻、工芸など多彩な表現を通して、雪国ならではの風景とそこに生きる人々のまなざしを紹介します。真夏のひととき、作品を通して「雪国の美」を感じていただければ幸いです。
イベントの情報はこちらをご覧ください。
2026年(令和8年)7月4日(土曜日)から9月27日(日曜日)まで
月曜日(ただし7月20日、8月10日、9月21日は開館)、7月21日(火曜日)、9月24日(木曜日)
午前9時から午後5時まで
| 区分 | 個人 | 団体 | 障がい者手帳をお持ちの方 | 年間入館券 | 5館共通入館券 |
|---|---|---|---|---|---|
| 一般 | 510円 | 410円 | 260円 | 1,500円 | 1,000円 |
| 高校生 | 260円 | 210円 | 130円 | 700円 | 500円 |
| 小学生・中学生 (市外) | 260円 | 210円 | 130円 | 700円 | 450円 |
(注)5館共通券など、ほかの割引との併用はできません。
以下のいずれかに該当する方の入館料が半額となります。
(注)5館共通券など、ほかの割引との併用はできません。
以下のいずれかに該当する方の入館料が無料となります。
見慣れた風景も、雪が降ると、まるで別の世界へと姿が変わります。果てしなく広がる白銀の景色、その静けさと美しさに心惹かれ、芸術家たちは雪景色を作品として表してきました。しかし一方で、雪国に生きる人々にとって、雪はこれから始まる長く厳しい季節を予感させる存在でもあり、不安や畏れの思いを伴うものでもあります。
柴田長俊《翼雲》は、五月の頸城平野から眺めた、雪解け間近の妙高山を描いた作品です。山肌に現れた雪形「はね馬」を見つけたときの、作家の胸が高鳴るような喜びが伝わってきます。一方、濱谷浩《雪雲襲来》では、海を越えて迫り来る大きな雪雲が捉えられ、これから訪れる豪雪を予感させます。そこには、自然が秘める厳しさや恐ろしさが強く表されています。本章では、芸術家たちがそれぞれのまなざしで捉えた、多彩な雪景色をご紹介します。

柴田長俊「翼雲」2001年、小林古径記念美術館蔵
雪とともに生きることは、ただ美しい雪景色を楽しむこととは、まったく異なる次元の営みです。雪はときに暮らしを脅かし、命さえも奪いかねない厳しさを併せ持っています。一方で、人々は冬を生き抜くための知恵と工夫を積み重ね、雪と向き合う日々を送ってきました。
倉石隆《粉雪が舞う》は、吹雪の中を歩く人物を描いた作品で、身を切るような冷気や風の勢いが、見る者にじかに迫ってきます。また、岩野勇三《待合室》では、角巻(かくまき)を身にまとった二人の女性が身を寄せ合い、世間話を交わすひとときが捉えられ、雪国の日常にあるぬくもりが感じられます。
上越ゆかりの芸術家たちは、雪との暮らしの中で育まれた記憶や感情を、創作のモティーフとしてきました。雪国に生きるとは、いかなる経験なのでしょうか。本章では、雪とともに生きる人々の姿を捉えた作品をご紹介します。

岩野勇三「待合室」1968年、小林古径記念美術館蔵
白「雪」と聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのは「白」という色でしょう。しかし、白は決して一つの色ではありません。月の光を宿したような青みを帯びた月白色(げっぱくしょく)、鶏卵の殻を思わせるやわらかな黄みを含んだ鳥の子色など、日本の伝統色には実に十数種類もの「白」が存在します。雪国の芸術家たちは、雪をどのような色として捉えてきたのでしょうか。彼らは雪を一様な白として描くのではなく、それぞれの感覚や経験を通して捉え直し、多彩な表情として作品に昇華してきました。なかには、「雪は白いもの」という固定観念を揺さぶる試みを行った芸術家もいます。
本章では、「雪の色」をテーマに、雪から着想を得て制作された作品や、色彩や質感を通して雪の気配を感じさせる作品をご紹介します。

グループGUN「雪のイメージを変えるイベント」1970年、小林古径記念美術館蔵
展覧会に合わせ、さまざまなイベントを開催します。お気軽にご参加ください。
(注)状況により、イベントの日程・内容の変更や、開催が中止になる場合があります。
イベントの申込開始日時より、メールにて先着順で受け付けます。
メールアドレス:kokei-koza@city.joetsu.lg.jp(迷惑メール防止のため@を全角にしています。メール送信時は@を半角にしてください)
申込開始日時:令和8年7月7日(火曜日)午前9時から
申し込み方法:下記事項をメールでお送りください。メールが使用できない方は電話でお申し込みください。電話番号:025-523-8680
小学生:午前10時から正午まで/
一般(中学生以上):午後2時から4時まで
小学生15人/
一般(中学生以上)15人
500円/
1,000円