日本列島は、南北に約3,000kmの長さを持ち、海岸から3,000m級の高山まで様々な地形を有するため、それぞれの地域に応じた多様な生物相が形成されています。中でも植物の分布は、気温と降水量などの影響を受け、緯度に伴う水平分布と標高による垂直分布によって構成されます。
ある地域を覆っている植物体の総称を「植生」といい、日本の植生は、高山帯、コケモモートウヒクラス域(亜高山帯)、ブナクラス域(夏緑または落葉広葉樹林帯)、ヤブツバキクラス域(常緑広葉樹林帯)の大きく4つに分類されています。
豪雪地帯を特徴付ける代表的な森林としては、ブナが挙げられます。日本では、北海道の渡島半島から北陸地方に至る日本海側の山間部を中心に分布しています。

凡例
高山草原とハイマツ群落城(高山帯)
コケモモ-トウヒクラス域(亜高山帯)
ブナクラス域(夏緑広葉樹林帯)
ヤブツバキクラス域(常緑広葉樹林帯)出所 環境省生物多様性センターホームページ

凡例
ブナ林(太平洋側) メッシュ数(インチ)
ブナ林
ブナ二次林
出所 環境省(1993)「緑の国勢調査」

凡例
ブナ自然林(日本海側の代表的なブナ林
ブナ二次林(ブナ ミズナラ群落)象徴的なブナ林の例
出所 環境省「5万分の1現存植生図」(自然環境保全基礎調査植生調査1979~98)および各市町村ホームページなどをもとに上越教育大学橋本准教授が作成した地図を元に加工(上越教育大学出版会発行「越境アプローチによる地域学習のすゝめ」より抜粋)
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社会の変化は、地域資源に様々な影響を与えています。担い手不足や環境変化といった課題に直面する一方で、新しい技術との融合や、これまでの価値を見直すことで、新たな可能性が生まれることもあります。
社会の変化が地域資源にもたらすものや地域資源が今後直面する課題、あるいは地域資源が秘める新たな可能性などを考えてみましょう。