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02 気候

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印刷用ページを表示する 掲載日:2025年11月1日更新

はじめに

 日本列島は南北に長く、高い山々が連なる山脈もあるため、亜寒帯から亜熱帯までの様々な気候区分が存在しています。このため、気温や日照、雨や雪の降り方は地域によって大きく異なります。

 例えば年間の降水量は、西南日本の太平洋側や日本海側の北陸地方が多くなりますが、冬期間に限ると太平洋側で晴れの日が多くなる一方、日本海側では曇りや雪または雨の日が多くなります。

 また、降雪量は、北陸から東北、北海道にかけての日本海側が多くなります。海外で雪がたくさん降る地域は、基本的に標高の高い山地や人があまり住んでいない所であり、日本ほど人口密度が高い所で大量に雪が降る国はないといわれています。

年降水量(平年値)の分布

年降水量(平年値)の分布図

最深積雪(平年値)の分布

最深積雪(平年値)の分布図

出所 気象庁「メッシュ平年値2020」をもとに上越教育大学橋本准教授作成(上越教育大学出版会発行「越境アプローチによる地域学習のすゝめ」より抜粋)

このエリアにはどんな特徴があるの?

全国トップクラスの積雪量

  • 最深積雪(観測史上1位の記録)をみると…
    • 人の住む集落での日本記録は、上越市板倉区柄山の818cm(1927年)とされる。
    • 旧国鉄の駅における日本記録は、飯山線森宮野原駅(栄村)の785cm(1945年)である。
    • 現在観測中のアメダスの中では、魚沼市守門が463cmで2位、津南町が419cmで4位、トップ10には信越県境エリア内の地点が8か所も含まれる。
    • 国内の地上気象観測地点の中での日本記録は、上越市高田の377cm(1945年)。ただし過去30年間では、2mを越える年もあれば50cm未満の年もあるなど、雪が降る年と降らない年の差が他の都市に比べてかなり大きいことも特徴である。
    • 一方、長野市の最深積雪の記録は80cm(1947年)で全国55位。日本記録を持つ上越市高田の近くにありながら、県境を越えると雪の量は急激に少なくなる。
  • 1日の降雪量をみると、旧国鉄の駅における日本記録は、関山駅(妙高市)の210cm(1946年)。国内の地上気象観測地点の中での日本記録は、上越市高田の120cm(1969年)である。
  • 年間の降雪量(平年値)をみると、国内の地上気象観測地点の中で最も多いのは北海道倶知安町の921cm、上越市高田は413cmで全国13位。最深積雪ほどではないが、北海道(10か所)や青森市、山形県新庄市に次いで上位にある。

最深積雪(平年値)の分布 信越県境エリア+α

信越県境エリアプラスアルファの最深積雪の分布図

備考 地上気象観測地点2か所および最深積雪トップ10に入るアメダス(地域気象観測システム)による観測地点を記載
出所 国土地理院数値地図および国土交通省「国土数値情報平年値メッシュ2022年度版」をもとに上越教育大学橋本准教授作成(上越教育大学出版会発行「越境アプローチによる地域学習のすゝめ」より抜粋)

隣り合う多雨地域と少雨地域

  • 1mm以上の降水日数(平年値)をみると、上越市高田は193日で全国1位である。
  • 年降水量(平年値)をみると、全国1位は屋久島の4,651mm。上越市高田は2,837mmで全国8位だが、島しょ部や山岳地を除くと三重県尾鷲市に次いで2番目に多い。
  • 一方、長野市は965mmであり、全国で6番目に少なく、北海道を除くと全国で最も少ない。

年降水量(平年値)の分布 信越県境エリア+α

信越県境エリアプラスアルファの年降水量の分布図

備考 地上気象観測地点2か所および最深積雪トップ10に入るアメダス(地域気象観測システム)による観測地点を記載
出所 国土地理院数値地図および国土交通省「国土数値情報平年値メッシュ2022年度版」をもとに上越教育大学橋本准教授作成(上越教育大学出版会発行「越境アプローチによる地域学習のすゝめ」より抜粋)

比較的大きな気温差

  • 7月の1日の気温差(平年値)をみると、長野市は9.2℃で全国7位。上越市高田は8.1℃で全国33位、長野をはじめ内陸の盆地が上位を占める中でかなり上位にある。
  • 1年間の気温差(平年値)をみると、長野市は25.8℃で全国5位。北海道を除くと最も気温差が大きい。上越市高田は23.9℃で全国31位、上位に位置する。

平年値とは…降水日数、年降水量、気温差の順位は、国内の地上気象観測地点155か所(2024年1月1日現在)中のものであり、1991年から2020年の平均値による。

その特徴が生まれたのはなぜ?その特徴から生まれたものは何?

気候の因果関係図 [画像ファイル/302KB]

暖流の流れる日本海と山脈の存在

  • シベリアからの季節風が、暖流の流れる日本海上で多くの水蒸気を含むことで積雲が発達し、この積雲が山脈にぶつかり乗り越える過程で雪が降る。特にこの地域に到達する季節風は、日本海海上のかなり長い距離を通過してくるため、より多くの水蒸気を含むという説がある。
  • 長野市周辺は、周囲を山に囲まれているため、雲が取り払われ雪や雨が少ない。

(関連ページ)01「地形」

ブナ林を中心とする植生の発達

  • 豪雪に対して強い樹木であるブナの純林を比較的身近で見ることができる。

(関連ページ)03「植生」

水力発電の発達

  • 大量の雪解け水による豊富な水資源により、水力発電が発達した。

(関連ページ)04「エネルギー」

雪国固有の建築様式や土木技術の発達

  • 市街地では、積雪時でも通行できる歩道としての「雁木」が形成され、農村部では「中門造」などの積雪に耐える頑丈な家屋が見られる。
  • 道路には消雪パイプやスノーシェードなどの様々な雪対策が施されている。
  • これらは雪国独特の景観を生み出している。

米づくり・酒づくりの発達

  • 大量の雪解け水による豊富な水資源を利用して米づくりや酒づくりが発達した。
  • 夏は高温となり、稲が育つのに十分な日照もある。
  • 特に中山間地域では、昼夜の寒暖差が大きいことから、米のおいしさが増すといわれる。

(関連ページ)06「米」11「日本酒」

りんごやぶどうの栽培 (雪の少ない地域)

  • 長野地域では、雨や雪が少ないことや一定の日照時間と気温差があることから、りんご、ぶどう、ももなどの果物栽培が盛んとなった。

(関連ページ)10「果物」

保存食の発達

  • 豪雪地帯において、雪に閉ざされた冬を生き抜く知恵として、保存食や発酵食品が発達した。

(関連ページ)13「みそ」

織物産業の発達

  • 雪国の気候は織物づくりにふさわしい環境を生み出した。
  • 例えば、高い湿度が安定的に続くことから、糸の紡ぎや織りなどの工程において糸が切れるのを防ぐ。また、雪に晒すことで漂白効果も得られる。

(関連ページ)14「繊維」

レジャー・イベントの発達

  • 全国トップクラスの豪雪地帯は多くのスキー場を生み出した。平野部は湿った雪が多いものの、高地にあるスキー場は、冷涼な北海道と同様にパウダースノーが多く、近年は海外からのスキーヤーも数多く訪れる。
  • 雪深い地域ならではの新旧の祭りが多数見られる。

(関連ページ)16「スキー」20「冬のまつり」

これまでとこれからについて考えよう!

 社会の変化は、地域資源に様々な影響を与えています。担い手不足や環境変化といった課題に直面する一方で、新しい技術との融合や、これまでの価値を見直すことで、新たな可能性が生まれることもあります。

 社会の変化が地域資源にもたらすものや地域資源が今後直面する課題、あるいは地域資源が秘める新たな可能性などを考えてみましょう。

このページに関するお問い合わせ先

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〒943-8601 新潟県上越市木田1-1-3電話:025-526-5111Fax:025-526-6111

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